2021.06.11
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そろそろ本格的に暑い夏がやってきます。
人間は衣類や冷房で暑さを紛らわすことができますが、毛に覆われた猫への対策はどうしたらいいのでしょうか?
そもそも猫は暑さに強いのか?弱いのか?
熱中症対策には何をしたらいいのか?など詳しくご紹介します。
猫は暑さに強いか弱いかというと、暑さには弱いと言えます。
その理由としては、次のようなものが挙げられます。
猫が体にこもった熱を逃すには、体を長く伸ばして表面積を広くし、被毛の間に風が入るようにしたり、被毛を舐めて唾液が気化するのを利用したりしています。
ほとんどの種類の猫は水に入るのを嫌うため、水浴びをして体温を下げるということもほとんどしません。
猫の祖先は砂漠に生息していたリビアヤマネコとされていますが、だからといって暑いのが得意というわけでもありません。
猫は暑さにうまく対応しているだけ、ということなのです。
猫はもともと暑い地域で生息してきたため暑さに対して比較的強く、気温が高くてもある程度は耐えられると思われています。
それが猫は暑さに強いと言われる原因のひとつかも知れません。
しかし猫は、人と異なり汗をかいて体温を下げることができません。
暑さに慣れているとはいえ、油断は禁物なのです。
猫の場合、外気温が29℃から30℃を超えたら、熱中症の危険があると考えると良いでしょう。
しかし、子猫、老猫、病気のある猫など、猫によって耐えられる気温は違ってきます。
また、外で風のある場所で過ごしている猫と、室内にいるものとは環境が違います。
また個体差もありますので、その子自身の状態も見てあげる必要があります。
一般的に成猫であれば、39℃以上に体温が上がれば、発熱している状態だと言えるでしょう。
基本的に猫は暑さに強いとは言えず、暑さには弱く、この種類の猫だから暑くても平気、といったことはないと言って良いでしょう。
暑さに強いのとは逆に、特に暑さに弱いとされる猫は、次のような体の特徴を持った猫です。
また、持病がある猫、子猫や老猫は、肥満の猫は、暑さや寒さにも弱くなっています。
鼻が低いペルシャや、エキゾチックなどは、呼吸による体温調節が苦手です。
また、ノルウェージャンフォレストキャットなどの長毛種はもちろん、アメリカンショートヘアなどの短毛でも密集した毛を持っている種類の猫は暑さにより弱くなっています。
短毛だから暑さに強い猫とは限らない、ということですね。
だからといって、無毛に近いスフィンクスが暑さに強いかというと、より熱を肌に直接感じてしまい、被毛による体温調節や保護ができないので、やはり暑さには弱いのです。
現在でも生息している猫で、砂漠に住んでいるとされるスナネコは、比較的暑さに強い種類だと言えるでしょう。
砂漠に住んでいる、という性質だけでも、スナネコは暑さに強いような感じがしますね。
スナネコは耳が大きくて熱を逃しやすく、耳の中の毛は砂が入らないように長くなっており、鼻筋も短くなく、さらに足の裏には厚い毛が生えていて、砂漠の砂の熱さから足を守っているため、暑さに強いとされています。
ただし人間が生息地域を狭めていったことでスナネコは数が激減し、絶滅危惧種に指定されており、動物園で保護されているそうです。
気温が高い時に締め切った室内に猫が閉じ込められることや、猫がずっと暑い場所に置かれて、移動できない状態が原因となり、猫は熱中症になるおそれがあります。
熱中症は、気温が上がることで体温も上がり、体温を正常に保つことができなくなることで起こります。
猫は人間とは異なり、汗をかくことができないため、暑さで体温が急激に上がると、すぐに体温を下げられません。
猫は暑さに強いわけではないので、熱中症の原因になるようなことは、なくしておく必要があります。
猫の熱中症の症状は次のようなものがあります。
熱中症の症状が悪化してくると、猫はぐったりして呼びかけに反応しなくなり、命にかかわることもあります。
猫は暑さに強いと思っていると、猫の異変に気付きにくいかもしれません。
猫が熱中症になった時には、まず猫の体を冷やすこと、そしてできるだけ早く動物病院に連れていくことです。
日陰で風通しの良いところに猫を移動し、霧吹きで水をかけたり、水で濡らしたタオルで体をつつんだりして体温を下げます。
その際には体温を下げ過ぎないように、ある程度冷やしたら様子を見ます。
数字としては39℃程度の平熱に戻れば良いでしょう。
できれば動物病院に行く前から連絡をして、猫の様子を伝え、病院に着き次第適切な対応をしてもらえるようにしておきましょう。
夏には、暑さに強いとは言えない猫のため、完全室内飼いの猫にはエアコンの冷房を使用してあげましょう。
室温が35度以上になると、人間もそうですが、猫にも大変危険な環境となります。
30度前後に気温がなりそうな日には、必ず冷房を使用して、適温にしてあげてください。
エアコンの設定温度では26~28度がおすすめですが、暑さの具合やエアコンの効き具合なども考慮して、猫が快適にいられる室温にしてあげてください。
飼い主さんが暑さに強い場合、エアコンの設定温度はあまり下げないかも知れませんが、猫の体調を考えて設定する必要があるでしょう。
暑さに強いとは言えない猫のために、エアコンと併用して、暑さ対策のグッズを使うのもおすすめです。
アルミでできたプレートや、大理石のプレートなどは、猫が上にのるだけで体温を下げられます。
ペット用の保冷剤、クールマットなど、冷蔵庫で冷やしておいて、猫が体を冷やせるようになるグッズもあります。
タオルで包むなどして、冷えすぎないようにしてあげてくださいね。
エアコンを使うことに加え、風通しもよくするように心がけてください。
特に外出中にエアコンで冷やすためにと締め切っていると、もしエアコンが何らかの原因で止まった時、猫の逃げ場がなくなってしまいます。
猫は暑さに強いから扇風機だけ使っていれば大丈夫と思っている飼い主さんもいるかも知れませんね。
扇風機は、締め切っているとただ空気が回っているだけなので、それ単体では暑さ対策にあまりなりません。
エアコンと扇風機を併用するほか、換気扇などから外からの風が入ってくるようにしましょう。
猫の水分補給のため、流れるタイプの給水器を置くと、猫が興味を持って水を飲んでくれやすくなります。
また、必ず日陰を作り、直射日光が当たらないような猫が休める場所を確保してあげましょう。
遮光カーテンを使ったり、家具で日光を遮ったりして、猫が好きな場所で過ごせるようにしてください。
暑さに強いとは言えない猫のために、部屋に遮光カーテンを使うと良いでしょう。
フルダル糸を高密度に織り込んで作られた一級遮光カーテンであれば、
遮光率99.99%以上なので、しっかりと日差しを遮ってくれるだけでなく外からの視線、熱線、太陽光も遮ってくれます。
断熱性、保温、保冷効果もあります。
猫は決して暑さに強いわけではなく、特に室内飼いをしている飼い猫は、飼い主さんが気を配り、熱中症にならないようにしてあげる必要があります。
人間同様にエアコンを使うほか、猫が自分で涼を取れるように猫グッズを利用するのも良いでしょう。
また、もし猫が熱中症になってしまった時には、猫の体を冷やしながら、できるだけ早く動物病院に連れて行きましょう。
猫に水を飲ませたり体を冷やしたりして回復したように見えても、あとから症状が出てくることもありますので、病院で診察してもらうようにしてくださいね。