2021.08.13
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猫はあまり水を飲まない動物です。
ですが、まったく水分を取らなくてもいいわけではありません。
人間と同じように、水分補給は大切です。
目安としては、一日に何度か水を飲んでいるのでしたら、それほど心配しなくても大丈夫だといえます。
ただ水を全然飲まない場合、注意が必要です。
今回は、猫と水分のお話をしていきます。
「うちの猫はいつもあまり水を飲まないけど大丈夫なのかな?」と思っている飼い主さんは結構いるかもしれません。
猫は基本的に水をあまり飲まない動物で、それが普通ですのでほとんどの場合問題ないといえます。
現在ペットとして可愛がられている猫は『リビアヤマネコ』の子孫という説が一般的です。
このリビアヤマネコは水が少ない砂漠地帯で暮らしてきた動物なので、
少ない水分量でも生きていける体質が現在のイエネコにも備わっているのです。
つまり、猫は水を最低限必要な量摂取すれば大丈夫ということになります。
水分を最低限摂取すれば生きていける猫ですが、水をほとんど飲まないとどうなってしまうのでしょうか。
猫は体重にして1kgあたり約20~45mlの水分を毎日とる必要があるそうです。
例えば体重が5kgの猫だと一日当たり100~225mlほどの水分が必要となる計算。
人間でも水分不足のときには脱水症状になるように、猫も水分量が不足した場合は脱水症状が出ることもあります。
また、体内の水分が不足した状態が長く続くと……、
といった病気を発症しやすくなるそうです。
体内の水分が不足すると、おしっこの量や回数が減ることになります。
そうすると、老廃物が体内に溜まりやすくなるため、体に悪影響を与えるようになります。
また、水分をあまりとっていないとおしっこの濃度が濃くなり膀胱や尿路などに結石ができやすくなってしまうこともあります。
このように、猫が毎日必要な水分を補給できない場合、病気につながる危険性があります。
適度に水分補給をさせることが大切といえるでしょう。
愛猫がほとんど水を飲まない子であることも考えられます。
その場合は、水の与え方を変えてみることをおススメします。
例えば、猫はヒゲがとても敏感なので「器がヒゲに当たって気持ち悪い」といった理由で飲み水を飲んでくれないことがあります。
このような理由で飲み水を飲まないときは、ヒゲが当たりにくい形状(幅広タイプなど)の器に変えたら水を飲んでくれるようになった!ということもあります。
その子が何をしたら水を飲んでくれるのか観察しながら、試行錯誤してみてください。
猫が飲み水を飲まないときは水の置き場所が原因になっていることもあります。
おススメの置き場所は猫によって異なりますが、愛猫が落ち着ける場所の近くに飲み水を置いてあげるのが理想的です。
ちなみにニオイがするトイレの近くは水の置き場所には不向きとなることが多いようです。
猫は水の味やにおいに対して敏感に反応することがあり、それらが原因となって水を飲まないこともあります。
例えば、水道水に含まれるカルキのにおいを察知して水を飲まない猫は割とたくさんいるそうです。
ですので、なかなか愛猫が水道水を飲んでくれないのでしたらペット用のミネラルウォーターを試してみたり、
一度沸騰させてカルキのにおいを無くした水道水などを与えてみると良いかもしれません。
愛猫がどうしても水を飲んでくれない場合は、水分に少し味や香りを付けて与えるのもおススメです。
おススメは『お肉の茹で汁』です。
茹で汁のつくり方は『なにも味付けをせずただ鳥肉や牛肉を茹でるだけ』です。
ほのかにお肉の味や香りが感じられる茹で汁は肉食動物の猫にとって凄く魅力的なものといえます。
美味しそうなにおいのするお水なら、猫もきっと喜んでくれるでしょう。
ただし、食事制限をしている場合は茹で汁を飲ませてはいけないときもありますので、一度獣医師に相談するようにしてくださいね。
器から水を飲んでくれない場合は、食べ物から水分を摂取させるという方法もあります。
ドライフードをお湯や茹で汁で少しふやかして与えると、食事をしながら水分補給をさせることができます。
特にウェットフードは美味しくて水分が豊富なので、猫の食欲がないときには手軽に水分補給をさせやすいのでおススメです。
愛猫が飲み水を飲んでくれない、食べ物もほとんど食べてくれない、といったときは道具を使いましょう。
注射器(シリンジ)や赤ちゃんに使うスポイトを使い口の中に直接水を入れて水分補給させる方法もあります。
ただ、猫が自力で水分補給できないということは体調不良や病気を発症している可能性があります。
まずは動物病院に連れていくなど、適切な処置をとってください。
最近愛猫が水をたくさん飲むようになった。
そんなときは体に異常が起きているのかもしれません。
猫は病気を発症すると水をたくさん飲むことがあるそうで、特に『糖尿病』や『腎臓系の病気』は水をたくさん飲む病気として知られています。
他にも膵臓や肝臓などさまざまな場所に異変があるときにも猫は水をたくさん飲むことが多いので、
「水をたくさん飲んでいる気がする」と感じた場合は、念のため病院で診てもらうことをおススメします。
猫は水をあまり飲まない動物ですが、必要とする量の水を飲まないでいると体に様々な悪影響が出たり病気を発症しやすくなります。
毎日愛猫が水分補給をちゃんとしているかどうか見てあげることがとても重要です。
水の量を毎日一定にしておくと飲水量の変化がわかりやすく、目安にしやすいのでおススメです。
また、逆に、水をたくさん飲むときは病気のサインになっている可能性がありますので、
少しでも様子がおかしいと感じたときは病院に連れて行ってあげてくださいね。